クリスマス・ディナーに、蟻が ・・・
涼太は某大手製造メーカーの部長。来期には役員への昇格が決まりつつある。
一方真奈は、涼太と同じ会社に勤める三歳年下のOL。
若いときからテキパキと仕事ができ、誰もが一目おいている。そして、歳を重ね、今はオフィスフロアを仕切るお局さんなのだ。
世界を股に掛けるグローバル企業。その組織の中で、出世競争に勝ち、より上位を目指す者にとって、必要な条件は多くある。
指導力に決断力、そして洞察力。それらは当然とし、他に英語力は必須。
さらに見逃すことができないのが、オフィスレディ達からのサポート。
しかし、これがなかなか難しい。
第一条件は不公平があってはならない。
だが、大概の男は脇が甘いのだろう、知らず知らずの内に偏りが生じてくる。そこに味方のお局さんがいれば、うまくフォローし、ガイドしてくれる。
だが、もしその逆鱗に触れれば、今流行のセクハラ疑惑を仕掛けてくる。まことに恐ろしいことなのだ。
作品名:クリスマス・ディナーに、蟻が ・・・ 作家名:鮎風 遊