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スターブレイダ―ズ

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 それを知ったヴィリーは顔色が強張った。
 モニターを見ると物凄いスピードでスター・ブレイド02が突進して来た。
「くっ!」
 慌てて操縦桿を切るが完璧に回避する事が出来ず機体のレーザー砲3つが切り落とされ、機体にも物凄い衝撃が走った。
「ギィイっ!」
 ライフが下がり、タランチュラは一時システムがフリーズした。

 するとスター・ブレイド02は今度は01と05の間を抜けるとレーザー・ブレードがレーザー・ネットを切り裂いた。するとシンジ達の無線に通信が入った。
『ホントに、私がいないと全然ダメなんだから……』
「そ、その声は……」
 するとモニターにレナの顔が映った。
「お前がクルーだったのか?」
『うん、小父さんに頼み込んでね。』
 レナはチサトがナイト・クルーに登録した少し後で自分もクルーになりたいとホークに相談した。
 始めはホークも断ったのだが訳を話すと途端ホークは鼻で笑って頷いてくれたと言う、そして自分に似合うナイトを02に選ぶとホークから徹底した個人練習を受けたのだと言う。
『い、言って置くけど…… 私はアンタの為にやるんじゃないからね、チサトちゃんとホーク小父さんの為にやるんだから……』
「何言ってんだ? 別に何も言ってねぇだろ」
『うっさい! 男がブツブツ言わないの!』
「んだと?」
『2人供止めて! 敵が来るよ!』
 チサトが言うとタランチュラがレーザー砲に全エネルギーを集めていた。

 仲間が子供にやられて頭に血が上ったヴィリーが歯ぎしりをしていた。
「テメェら全員消してやるぅぅ―ッ!」
 そしてエネルギーを一点集中した巨大レーザーが発射された。
 ターゲットは鈍重なスター・ブレイド05、攻撃は命中しフィールド・アウト…… のはずだった。信じられない事にレーザーが05をすり抜けたのだった。
「何ィィッ?」
 ヴィリーは驚いた。
 するとスター・ブレイド05の機体がブレ出して跡形もなく消えてしまった。
「ホ、ホログラフ! 奴はどこに?」
 慌てて敵機体を探す、するとタランチュラの背後にスター・ブレイド05が姿を現した。
「ヒッ?」
 気付いた時にはもう遅かった。

 スター・ブレイド05の船首に取り付けられたローリング・バルカンと船底のツイン・レーザー砲、両翼に取り付けられた2つのミサイル・ランチャーが火を噴いた。
「ジオ・インパクトっ!」
 全ての武器が命中! タランチュラが閃光に包まれた。
 
 ライフ・ゲージは0となりタランチュラは大爆発、フィールドから消えた。
「うぎゃぁあああっ!」
 断末魔を揚げてヴィリーも消えた。
『勝負あり! スター・ブレイダーズ、Win!』
 アナウンスが流れて3人は大はしゃぎだった。

 スター・キャッスルに帰還した彼等は祝杯(未成年なのでシンジ達はジュースで)をあげていた。
 目の前のテーブルには料理が山のように並べられている、全てプロメテスが用意した物であった。
「よくやってくれた。存分に食べてくれ」
「小父さん、こんな金よくあったな」
「フフフ……」
 するとホークは微笑しながら懐からカードを取り出した。
「君達が勝つって信じてたからな」
「賭けてたのかよ……」
「抜け目ないわね。」
 レナはため息をこぼした。
「まぁ、いいじゃないか。これも恋の強さだ」
「ブッ!」
 レナは突然ジュースを噴出してしまった。
「小父さんッ!」
「レナちゃん、しっかり捕まえて置かないと後で後悔するんだよ」
「さっきから何の話だよ? レナ?」
「う、うるさい! 食べながら喋んじゃないわよ!」
 レナはシンジの背中叩くとシンジは咽てしまった。
「ウゲッ、ゲホゲホ……」
「きゃあっ、お兄ちゃん!」
「フン!」
 レナはシンジ達から顔を背けると頬を赤らめてため息をこぼすのであった。

   
作品名:スターブレイダ―ズ 作家名:kazuyuki