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舞うが如く 第四章 1~3

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舞うが如く 第四章
(3)総司の病

 
武家伝奏(ぶけてんそう)とは、
室町時代から江戸時代にかけての朝廷における職名の一つで、
公卿が任じられ、武家の奏請を朝廷に取り次ぐ
役目を果たしていました。


建武の新政の際に置かれ、
室町幕府がこれを制度化したものです。
役料はそれぞれ250俵が与えられ、
この他に官位禄物の配当もありました。
定員は江戸時代には2名です。


 江戸幕府の下では、1603年(慶長8年)に設置され、
幕末の1867年(慶応3年)まで続きました。
江戸時代には、学問に優れて弁舌が巧みな
大納言級の公卿が伝奏に任じられ、
就任の際には京都所司代より血判の提出が求められました。

 この年の9月、
近藤勇、永倉新八らが、
武家伝奏のひとり坊城俊克の身辺警護役として
江戸に向けて旅発ちました



 この江戸行きへのもう一つの理由が、
幕府のひざ元での新撰組隊士の募集でした。
池田屋、蛤ご門の変とたて続いた騒動の中で、
いくつもの実績を残してきた新撰組の存在は日増しに大きくなり、
幕臣からも重くみられるようになってきたのです。


 幕府からは、局長の近藤を与力上席とし、
さらに隊士たちを与力とする内示が伝えられたとき、
土方が近藤を制止しました。
本来の狙いは大名であるために、次の機会を待つようにと近藤を説得します
また山南敬助を総長に昇格させ、副長は土方一人になりました。