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怪しい喫茶店~スピンオフストーリー

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喫茶店の玄関のドアは、一応、お洒落なんですかね!木製のドアで、ドアにはステンドグラスの様な色の付いたガラスの小窓が付いたものが9個ぐらい付いていて、ドアを開けると同時に、ドアの上に付いているベルが可愛らしく、しかしながら結構けたたましい音を出してその喫茶店内に鳴り響き!普通あり得ない!でもないか?な、玄関の直ぐ前に、レジ台があり、そこから延延、木製の曲がりくねったカウンターが店の奥まで続きそうなほど続いていて、そのカウンターの真ん中頃に、30代前半?なのか20代後半の様な男が!常連さん?が一人座っていて、何やらそこのマスター!

多分、カウンターの奥にいるんですから、ここのマスターか喫茶店の店長とが、なにやらヒソヒソでもないか?所謂、イメージ!イメージでそう見えたんだけど、突然の来客者であり、新入り、一見さん?!

近くの高校に通学している、バリバリのブレザー制服姿の高校生男子が突然!そう突然現れたのだから、二人は当然!何事でしょうか?みたいな感じで、でもなく、意外と冷静な感じで、またはアンニュイ女優!桃井かおりのように、気だるい感じで、俺のことを見るんですね。

ま、当然、と言ってしまえば当然です。

俺は、そのマスター?と常連客?ま!ホットコーヒーを飲んでいましたから、そうなんでしょうが、と、数秒目を合わせたんだけど、遠くの方から、あのチビの実(みのる)の情けない声が聞こえて来て、十字路の曲がり角付近で、あのママチャリ独特のキ、キ、キ、キーと耳障りなブレーキ音が聞こえ、当然、奴らは俺が十字路を左折したことを充分目視していた訳で、左側に曲がってきたんですね。

そこから半径10メートル以内に、この自称怪しい喫茶店がある訳で、しかしながら、最初は、この喫茶店をスル―し、ゆっくりと偵察モードで、オヤジとメガネは辺りを伺い、メガネは文字通りメガネを一回顔から外し、ブレザーのポケットに入っている、何回も何回も使った、もしかしたら鼻をかんだかも知れないくしゃくしゃのティッシュを出して、何かの映画の主人公かCIAの諜報部員、イン上層部の人に成りきって、ゆっくりとした態度でメガネのレンズを拭くんですね。

当然、ママチャリを漕いでいたオヤジも、何かの映画の主人公かキャラクターに成りきっています。

多分、オヤジは軍隊オタクだから、映画『戦争の犬たち』は古いか?マッド・デイモン主演の映画『グリーンゾーン』のキャラクターにでも成りきっているのでしょう。

俺は喫茶店に入って早々、喫茶店の通り側にある大きな窓から奴ら!追手の行動を見ながら、身をかがめていた、所謂(いわゆる)しゃがんでいたんですね。

基本的に、今の処、俺が完全に怪しいお客であり、怪しい男子高校生です。

そして、尚も俺は怪しい男子高校生を演じ続け!いやガチで行動し、出来れば、許して貰えるのであれば喫茶店の中でホフク前進したいとまで考えていた。

喫茶店の中は思ったほど広くも無く、って結構狭かった。通り側の窓側に四人テーブルがあるだけで、後はカウンターだけという、なんだかお客を呼ぼうとする姿勢が根本的に無いような、そんな感じがどうもするのだ。

ま、高校生の素人感想ですが。

「しゃがまなくても、通りから店の中はよく見えないから」

そう、マスター?なのか常連客の男?なのかが必死に身を竦(すく)めて小さくなっている俺の背中に声を掛けた。

「あ、あの~、ホントすいませんです。お騒がせしております」

「そうだね!」

今度は、やや、低い声のトーンの男の声が聞こえて来て、やべ~完全に怒っている?的な空気が漂ってきました。

「この窓ガラスは特殊だから、ホント、窓ガラスに顔を近付けないと中の様子がちゃんと見えないんだよ、光学ガラスだからね」

俺は当然、その言葉を高額ガラスだからね!と、マスターなのか常連客なのかが背中に話しかけてきた内容をそう理解していた。

マジックミラーみたいなもんか?そんな理解です。

「おやおや、あの高校生たち?の一人がこっちに急接近してくるね、君、君!そこにいると見つかっちゃうよ!とりあえず、カウンターの下の扉を開けてカウンターの中に入ったら?」

「マジで、いいんすか?」

と言うか言わないかの間に、突然、通り側の窓に横山オヤジの顔が現れ、瞳を大きく開けて喫茶店内を物色し始めたもんだから、俺はうむも言わずにカウンター下の扉を素早くくぐり、カウンター内に身を隠す為に移動した。

そこには、なんと信じられないくらいの、無数のモニターがあり、って、このモニターは全部、この喫茶店周辺を監視する監視カメラ!隠しカメラ?から映し出されたリアルタイム映像が映し出されていて、当然!第一偵察隊のオヤジの姿が数台のモニターに映し出されていて、他には、ママチャリの荷台に座りながら、報告を待つメガネが、まるでメガネをサングラス変わりにちょっと下にずらして、遠くの空なんかを眺めている。

完全にCIAが出演する映画のキャラクターになりきっている筈だ。

チビは、闇雲に、探していて、おいおい、そんな処に、俺が隠れる訳ないだろう?な、通りのポリバケツの蓋を開けたりして、探すふりをしていた。

「このことは、誰にも言わないでね~」

と、マスターではなく、カウンターに座っているお客が俺にそう言ってきた。

このこと!とは、当然!無数?のモニターのことでしょう!絶対的に。

「しかし、しつこいね~彼ら!君?あの3人に苛(いじ)められてんの?」

「い、いえ、そう言う訳じゃないんですけど」

「もし、彼らが喫茶店に入ってきたら、どうする?彼らに君のことを聞かれたら?どうする?どうしたらいい?」

なんだ、この展開は?そう思ったのが、最初で、次に思ったのが、ここの喫茶店って、やっぱりなんかおかしい!やっぱりなんか怪しい!と言うことだった。