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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【第十回・参】タリラリタララ

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何か言いかけた緊那羅の言葉を浜本が止めた
「俺はただ笑顔がッ!; だからあの俺はラムちゃんがッ!;」
「…へ?;」
「そう!! あの! 笑顔が好きで! そうそう!!」
浜本がやたら大きな声で言った
「や~! 笑顔っていいよね!! うん!!」
「あの…;」
赤い顔で何度も頷きやはり意味もなく声を大きくして言う
「…あの…;」
「じゃ俺授業戻るからッ!;」
緊那羅の呼びかけを打ち消して浜本がソソクサと戸口に立った
「またねッ!」
「あ…;」
あからさまな作り笑顔を緊那羅に残して浜本が2組の教室を出て行った
「…私にも写真の撮り方…教えて欲しかったんだっちゃけど…;」
浜本を呼び止めようとしたらしき緊那羅の手が空しく宙をかいた

「あ、仮病人が帰還した」
坂田が後ろの戸から入ってきた浜本を見て言う
「いや~出産したらだいぶ楽になってさ~」
「ずんぶふんばったんだな~顔真っ赤じゃん」
戸のすぐそばの席の男子生徒が言った
「そりゃもう難産で難産で…あ、でもケツは切れてません!!」
浜本が言うとアチコチから噴出したらしき笑いが漏れた
「わかったから早く席に着け」
チャーリー (国語教師)も笑いながら言った
「手洗ってきたか?」
「男の子? 女の子?」
自分の席に向かう浜本に生徒達が面白がって聞く
「一本だったから男だな」
「何を基準にそれは決まるんだ」
浜本が言うとそれに突っ込んだ言葉に教室中がドッと笑った
「旦那は誰だ?」
京助も笑いながら浜本に聞いた
「それは秘密です」
自分の席に座りながら浜本が答える
「真面目にウンコだったのか?」
坂田が斜め後ろの席に座った浜本にこそっと聞いた
「…そうだけど?」
少し間を置いて浜本が答えた
「他にどこ行くっちゅーんだよ」
「まぁ…そうだけど……うん;」
何かふに落ちない坂田が自分を納得させるためなのか少し考えた後頷き前を向いた
「……」
浜本が自分のポケットをそっと触った後京助の後姿を見てそれから教科書を机の上に出した
「いいか~? じゃ続きだ文法には…」
ようやく笑いと雑談が治まってきたのを見計らってチャーリー (国語教師)が黒板に向かった