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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【第十回・参】タリラリタララ

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「アポペノペ…」
3馬鹿が帰った後の茶の間で緊那羅が小さく繰り返す
「お前ナァ;」
そんな緊那羅に京助が呆れたように言った
「だって…気になるんだっちゃッ!;」
緊那羅が声を大きくして言う
「だから悠が言っただろ? アポペノペはアポペノペだっつーの」
京助が側にあったタマゴボーロを数個口に運んだ
「うあ~…;気になるっちゃ~; かゆい~;」
緊那羅が言う
「アポペノペくらいでんなに考えるなよ; 深い意味はないと思うぞたぶん」
口の中でタマゴボーロを溶かしながら京助が言った
「俺はその前の【なのなのなすびのかきのたね】の方が気になるぞ…なすびなのに何でかきのたねがでてくんのかさー…」
京助がまたタマゴボーロを口に入れた
「なのなのなすび…アポペノペ…」
緊那羅がボソボソと繰り返す
「…不思議な言葉沢山あるっちゃね」
少し間を置いて緊那羅が呟いた
「そか?」
聞こえたのか京助が聞いた
「うん…言葉だけじゃないっちゃけど…物でもなんでも…」
緊那羅が言う
「そりゃ…そうだろ俺だってこないだ【天】だか行った時は回り全部不思議だったんだ…お前がコッチで不思議と思わない方が不思議だろ」
一個のタマゴボーロを指でつまんで転がしながら京助が言った
「まぁ…そうかもだっちゃけど…」
緊那羅が言う
「…アポペノペ…」
「もうええっちゅーん;」
しばらく間を開けて緊那羅がまた呟くと京助がタマゴボーロを緊那羅にぶつけた
テーブルの上に置かれた青い包みの四角い箱

「…やっちゃったっちゃ…;」
まだボサボサ頭の緊那羅が溜息をついた
「珍しいわね緊ちゃんが寝坊なんて…何かあったの?」
母ハルミが洗い物をしながら緊那羅に聞く
「昨日アポペノペが気になって気になって眠れなかったんだっちゃ~; ゴメンだっちゃ;」
緊那羅が謝る
「アポペノペ? …何ソレ」
母ハルミが洗い物の手を止めて聞く
「えっと…何かを選ぶのに困った時に歌う歌の…最後…とか言ってたっちゃ」
緊那羅が昨日きいたことを思い出しながら言う
「ああ! 神様の言うとおりね?」
母ハルミが笑った
「うん…;それで…このアポペノペの意味を考えてたら…っく…ふぁぁ」
緊那羅があくびをした
「弁当後から届けにいくっちゃ…」
のらくらと洗面所に向かいながら緊那羅が言った