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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【第十回・参】タリラリタララ

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「慧喜ッ!!」
慧喜の姿を見た慧光が目つきの悪い目をさらに吊り上げた
「慧喜…ッ!! 矜羯羅様が…制多迦様が…ッ!!」
「ぐぇッ!!;」
ヒマ子を踏んで慧光が慧喜に駆け寄る
「落ち着けコロ助!;」
慧喜の胸倉を掴んだ慧光を京助が止めた
「矜羯羅様と制多迦様…が…?」
慧喜が京助に捕まっている慧光を目を見開いて見た

「上が…上が…ッ…!!」
吊り上った慧光の目から涙がこぼれた
「まま…座って座って」
中島が座布団を敷きそこに慧光を招いた
「泣きながらしゃべるとわけわかんねーからとりあえず落ち着け? な?」
京助が慧光をずるずると中島の敷いた座布団へと引きずって座らせる
「…矜羯羅様と制多迦様が…どうしたんだ? 慧光…」
小さく震えながら慧喜が慧光に聞いた
「慧喜…寒いの?」
震えに気づいたのか悠助が慧喜を見上げた
「上に背いたんだ」
キィキィと京助の机に椅子を鳴らして鳥倶婆迦が答えた
「【時】に対して…【時】がおかしいって…そしたら上が…」
ハァっと息を吐きながら慧光が続きを答えた
「矜羯羅様は気づいたんだ…【時】を重ねていく度上がおかしくなってたこと…【時】が一体どんなものになろうとしているのか」
鳥倶婆迦が椅子から降りた
「おいちゃんたちは今まで【時】に関わったけど【時】を直接見ちゃいなかったんだ」
くいっと帽子を直しながら鳥倶婆迦が言った
「ちょっと待て?; 【時】って…一体…」
坂田がチョイ待ちポーズで話を割って質問する
「【時】は【時】だよ」
鳥倶婆迦が答える
「あ…そ;」
坂田が手を下ろした
「私達が【時】と呼んでいるもの…その正体はおそらく誰も知らないナリ」
慧光が言う
「でも【時】には正体があるんだ…矜羯羅様はそれに気づいた…でも遅かった」
鳥倶婆迦がぎゅっと手を握った
「…慧光…鳥倶婆迦…」
慧喜が俯いたまま二人を呼んだ
「…お二方は…?」
震える声で慧喜が聞く