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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【第十回・参】タリラリタララ

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「行くんだ慧」
「嫌ナリ!!」
かすれた声に答えた声は震えていた
「ここは僕が食い止める…そして僕がいかせない…」
「…様!!!」

バチィィ!!!

何かを弾く音と重なった声が聞き取れない
「…そこまでだ…いくらお前でもこの人数…そしてコイツには敵うまい?」
逆光の中に浮き出た影は3つ
「放すナリ!! 鳥倶婆迦ッ!!!」
「放しちゃ駄目だよ…鳥倶婆迦」
慧光と呼ばれていた少年の腰に捕まっていた鳥倶婆迦が頷いた
「駄目だよ慧光!」
「でもだってッ…!!」
全体重をかけて鳥倶婆迦が慧光を引き止める
「僕は大丈夫」
カチャリと腕についている腕輪が鳴った
「僕が止めなきゃいけないんだよ…」
白い布がふわっと靡いた
「いい加減にしろ…いつからそんなに聞きわけがなくなった…?」
声が響く
「わかるね…? アイツを止めるのが僕の役目…」
「矜羯羅様…ッ!!」
涙を浮かべた慧光が手を伸ばした
「行けッ!!!!」
矜羯羅の声と同時に開いた扉
「矜羯羅様-----------------------------ッ!!!!!」
頷いた鳥倶婆迦が慧光を掴んだまま開いた扉の向こうへ飛び込むと扉が閉じた

ドサドササ---------------------------…