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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【第十回・参】タリラリタララ

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「いい加減帰らない?」
歓談の手すりに肘をついた本間が足を組みなおしながら声をかけたのは阿部
「…気になるなら側に言って聞いてくれ…」
「たらこんなことしてないわよッ!!」
本間の言葉を阿部がかき消した
「ぱっぱと告白でもなんでもすればいいのに」
「ッ!?;」
本間が言うと阿部が眉を吊り上げて真っ赤になる
「かっわいい」
そんな阿部を見て本間がふっと笑った
「うるさいッ!!;」
阿部が怒鳴って立ち上がる
「帰るよッ!;」
「はいはい」
大股で歩き出した阿部の後を本間が楽しそうについていく
「邪魔ッ!!」
「わッ!!;」
京助たちの後ろで阿部が怒鳴ると一同が驚いて身をすくめた
「あ…阿部?;」
「通路でギャーギャーやってんじゃないわよッ!邪魔でしょッ!!」
名前を呼んだ京助に阿部が声を荒げて食って掛かる
「ご…めんだっちゃ阿部さん;」
「こっちこそごめんねラムちゃん」
吃驚した顔のまま緊那羅が誤ると本間が横から謝り返した
「香奈ッ!;」
本間に向かって阿部が怒鳴る
「阿部ちゃんどーどー;」
南が阿部を宥め様と手を上下させると坂田と中島そして京助も同様に手を上下させ始める
「アタシは馬じゃないわよッ!!」
「痛ってぇッ!!;」
顔を赤くした阿部が坂田の足を思い切り踏んだ
「…うっわぁ痛そう;」
南が声なく痛がる坂田を見て言うと阿部が南を睨んだ
「どいて」
肩で風を切るように歩き出した阿部に一同がまるでモーゼのアレのように道を作った
「じゃぁね」
大股で歩く阿部を追いかけていく本間が京助達に向かって軽く手を振った

「ラムちゃーんモヤシ安いよモヤシ! 10円だって」
南が緊那羅を呼んだ
「今日モヤシか?;」
京助がカゴを持つ緊那羅に聞く
「え?; まだ何にしようか考えてないんだっちゃけど…;」
緊那羅が答える
「カレーとか?」
中島が言う
「俺肉じゃが食いたい」
坂田も言う
「俺魚がいいな~」
南がモヤシを手に持ちながら言った
「お前ら晩飯食っていくのか?」
京助がさりげなくカゴの中に薄焼きせんべいを入れながら聞く
「あっ; コラ余計なもの入れるなっちゃッ!!;」
緊那羅がペンッと京助の頭を叩いた
「いいじゃん100円だし」
「駄目だっちゃッ!; ホラ! 戻してくるっちゃ!!」
ブーッと口を尖らせた京助に緊那羅が言う
「ママ~僕たけのこの山がたべちゃいの~」
南が指をくわえて幼稚化して言った
「自分で買えっちゃッ;」
緊那羅が怒鳴る
「じゃパパ~」
南が今度はママをパパに変えて再度強請った
「言い方変えても駄目だっちゃッ!!; あーもう!買い物進まないじゃないっちゃかッ!!;」
何も入っていないカゴを振って緊那羅が言う
「っとに…; …あ…」
「どうしたよ緊那羅?」
何かを見つけた緊那羅に中島が声をかけた