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舞うが如く 第3章 7~9

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舞うが如く 第三章
(9)角屋の大酒宴

 文久3年(1863)9月16日のことで、
琴と沖田は連れだって、島原の角屋へ向かっていました。
目指す角屋では新撰組による、
芸妓総揚げの宴席が用意されています。


 島原は壬生の南にあたり、
新選組屯所からも、ほど近い距離にあります。
島原の遊郭は、わが国最初の幕府公認の花街で、寛永18年(1641年)
に六条三筋町(東本願寺の北側)から移されました。


 (現在では)その面影はほとんど残っていませんが、
当時は祇園よりも、高い格式を誇っていたといわれています
島原の名の起こりは、幕府の命により三筋町から朱雀野に移転する際に、
あまりにも急な移転騒動であったことから、
直前にあった九州島原の乱になぞらえて
「島原」と名付けられたものです。


 ※今も残る島原の大門(おおもん)は
かつての花街の名残を示す数少ない遺構の一つで、慶応3年(1867年)
に再建されたものです※



 そのなかでも角屋といえば
島原でもいちにをあらそうほどの、高級宴会場といえました。
客の要望により、遊女たちを置屋から呼びよせる揚屋です。
幕末期には尊攘派の志士や、新選組の隊士らが遊興あるいは密議の場として
ひんぱんにこの角屋を利用していました。