舞うが如く 第3章 4~6
舞うが如く 第三章
(6)芹沢の暴走
壬生浪士組の総局長となった芹沢鴨は、
京都入洛後の4月から7月にかけて、大坂の平野屋・加嶋屋・鴻池などから
次々と借金を重ねていました。
会津藩の預かりの身とはいえと、
30名余りの壬生浪士組の暮らしぶりは、
日に日にひっ迫していきました。
脅迫まがいの献金活動を押し通しながら、もともと豪放の芹沢の挙動が
日増しに凶暴化しはじめて、やがていくつもの
不祥事が重なりはじめます。
大阪で力士たちを殺傷した事件以降、
遊郭や京都の商家などで、芹沢の所業の悪さがつぎつぎと露呈します。
たまりかねた攘夷派の盟友や幕府方からもついに
芹沢への不満が爆発しました。
作品名:舞うが如く 第3章 4~6 作家名:落合順平