小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

【第十回・弐】おふくろさんよ

INDEX|3ページ/17ページ|

次のページ前のページ
 

「これは?」
慧喜が指差した
「これは保育所の遠足~」
悠助が答える
「これ…もしかして京助だっちゃ?」
「そうだよ~」
緊那羅の指差したものに対して悠助が答えた
「昔の悠助も可愛いっ」
慧喜が悠助を抱きしめた
「不思議だっちゃね…これ…」
緊那羅がまじまじと見ているのは悠助が広げたアルバム
「ここに悠助がいるのに…こっちにも…しかも昔の悠助が…」
緊那羅が悠助と写真の悠助を交互に見て言う
「カメラでねハイチーズっていったら撮れるんだよ~」
悠助がピースして説明する
「どうしてみんなこう…指を二本立てた手の形で写ってるんだっちゃ?」
緊那羅が悠助に聞く
「それはね~ピースって言ってねー写真のポーズ」
悠助がピースして笑った
「…ぴーす…」
緊那羅が写真を見て呟いた

「っだー!!;」
「あ、京助だ!!」
玄関先から聞こえたなんだか知らんけど気合の入った京助の声に悠助が戸のほうを見た
「帰ってきたみたいだっちゃね」
緊那羅が立ちあがると廊下からゴトゴトと音が聞こえてきた
「緊那羅」
慧喜が緊那羅を見上げた
「何だっちゃ?」
「早く行かないとヒマ子義姉様に先こされるよ」
「はっ!?;」
慧喜が素で言うと緊那羅が素っ頓狂な声を出した
「ほら~緊ちゃん早く早く~」
悠助が笑いながら言う
「早く…って; 別に私は…;」
「顔凄く嬉しそうだったけど」
緊那羅が言うと慧喜が突っ込んだ
「おかえりなさいませ京様」
「あ~…タダイマ;」
玄関先から会話が聞こえた
「あ~ぁ…」
慧喜が緊那羅をチラっと見た
「何だっちゃ;」
ソレに対し緊那羅が返す
「ほら~早く行かないからだ」
慧喜が悠助の頭に顎を乗せて言った
「だから…何…」
「うらウズラ」
ガラッと開いた戸に一同が振り返った
「おかえり京助~」
悠助が手を振った
「おぅ」
そう言った京助の腕にしっかり絡められた緑のしなやかな葉
「…脱ぎてぇんですけど;」
京助がゆっくりその葉を剥がす
「京助鼻水~」
悠助が京助の顔を指差して言うと京助が鼻を啜った
「ほっぺ真っ赤だっちゃね」
緊那羅が笑う
「…母さんは?」
ズビッと再び鼻を啜った京助が聞く
「ハルミママさんはまだ来てないっちゃけど…」
緊那羅が答えると京助が買い物袋を差し出してまた廊下に出た