アイラブ桐生 第二章
輪島?・・
能登半島・・・だ。
ということは、石川県だ!。
もうすこしで急ブレーキを踏むところでした。
おい・・能登半島かよと、
レイコを問い詰めると、
「遠すぎるの?」と、涼しい目が見つめてきました。
少しだけ鼻にかかっていて、
かすれた声の返事です。
「それとも、
そんなに、休みがとれない?」
まっすぐなレイコの目がさらに迫ってきて、
まじまじと、穴があくほど顔を見つめられてしまいました。
まァ、仕事は・・・
祭りの最中は開店休業中みたいなものだから、
明日の朝にでも電話をすれば、3日くらいは休めるだろうと、
目線を外して返事を返しました。
「じゃァ、連れてっ。」
それだけいうとレイコはまた、
窓ガラスに顔をくっつけたまま、真っ暗な外を見はじめました。
作品名:アイラブ桐生 第二章 作家名:落合順平