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永山あゆむ
永山あゆむ
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OATH~未来につなぐシルベ~序章(前半)

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序章 第2話-ノースラの森で-



■ノースラの森 入口<シーンNo.2-1>

リディア「ここが『ノースラの森』ね」
フェレル「いかにも魔物が出そうな場所だな」

 森全体がざわついている。魔物の声も聞こえる。

リディア「えーと。ここのどこかに置いてある『宝箱』を探して、村まで届けるんだよね」
フェレル「ああ。この森は基本的に一本道みたいだし、道を辿れば見つかるんじゃないか?」

 リディア、森に切り拓かれた道を見つめる。

リディア「そうね。それじゃあ、行きますか!!」

 リディアが張り切って、森の中を歩こうとしたが・・・

フェレル「リディア、待て!!」

 リディアの前に突然、魔物が飛び出す。

リディア「わあ!いきなり!?」
フェレル「リディア、戦い方は分かるよな!?」
リディア「あったりまえよ!」

 二人は、武器を構える。

リディア「さあ、かかってきなさい!!修行の成果を見せてやる!」

 ※植物系の魔物2体と戦闘開始!
(戦闘の説明しながら、戦闘が進められる。イベント戦闘なので、逃走不可)

<戦闘終了後>

二人はケガをすることもなく、無難に退治する。

リディア「よし!楽勝よ!!」
フェレル「・・・・・・だが、訓練で受けた魔物と比べて手ごわいな」

フェレル、訓練で戦った魔物よりも強いと実感。

フェレル「結晶術を修得した方がよさそうだな。リディア、『結晶術の修得』は覚えているか?」

 リディア、威張ったようにカプセルのようなものを見せる。

リディア「覚えているわよ!この『クリスタルケイジ』に自分に適合する4種類の属性の『結晶』を入れて、修得するんでしょ?」
フェレル「ああ。だが、『クリスタルケイジ』に結晶がいっぱいになると、これ以上は修得できないから気をつけろよ」

 リディア、自分の『クリスタルケイジ』を不思議そうに見つめる。

リディア「なんで、このケイジ以上の魔法を使うこと禁止されているんだっけ?」
フェレル「忘れたのか?このケイジ以上の結晶の力を取り込めば、人によるけど中毒症状を起こす可能性があるんだよ」

 リディア、フェレルの発言にビビる。

リディア「ゲゲッ、そうなんだ。気を付けないと・・・・・・命は大事だもんね」
フェレル「そうだな。じゃあ、さっきの魔物から手に入れた結晶を使って試してみようぜ。これから魔物と戦うときに必要になると思うからな」

 リディア、自信に満ちた感じで、

リディア「分かったわ。よーし、やって見るわよ!」

 二人は、魔物から手に入れた『結晶』と『クリスタルケイジ』を使って、結晶と自身の魔力を融合させて具現化した魔術、『結晶術』を修得する。
 (『結晶術の修得』についてのチュートリアルが入る)

<『結晶術の修得』のチュートリアル終了後>

 リディア、自慢げに、

リディア「はい、できたわよ!どう?」

 威張ったような態度で、フェレルにクリスタルケイジを見せる。

フェレル「まっ、リディアにし・て・は、上出来だな」

 リディア、ブスーッとした表情で、

リディア「何かバカにされたような言い方なんですけど・・・・・・」

 フェレル、サラっと受け流す。

フェレル「気のせいだろ?さっ、早く行こうぜ」

 フェレル、先に歩き出す。

リディア「ちぇ」

 ふてくされた表情をしながらリディアは、フェレルの後についていく。
 ※イベント終了。操作が可能になる。

■ノースラの森 中間地点<シーンNo.2-2>

 ちょうど、森の中間まで歩いたリディアとフェレル。すると、座れそうな大きな木の幹が横たわっている。

フェレル「おっ、ちょうどいい休憩場所があるな。少し休むか」
リディア「え!?ま、まだ動けるわよ」
フェレル「じゃあ、いざという時に動けなかったらどうするんだ?」
リディア「うっ!そんなこと言われたら・・・・・・」
フェレル「だろ?焦っても仕方がないだろ。それに、宝箱が勝手に動くわけがないから大丈夫さ」
リディア「しょうがないわね~分かったわよ」
フェレル「決まりだな」

 二人は、横たわっている大きな木の幹の上に座る。
 リディア、風で森が揺れるなか、空を見上げている。

フェレル「ほい」

 フェレル、リディアを見ずに森の方を見つめたまま、青色のボトルに入っているドリンクを飲みながら、右手でもう一つあったピンク色のボトルを渡す。

リディア「え?」

 フェレル、リディアを見ずに森の方を見つめたまま、

フェレル「今朝、親父が用意してくれた」
リディア「あ、うん。ありがと」

 リディア、フェレルからもらったピンク色のボトルをもらい、飲む。

リディア「ふう~おいしい・・・・・・ねえ、フェイ。『夢』とか『目標』とかある?」
フェレル「どうした?突然」
リディア「いや、このまま合格したらどうなってしまうんだろうと思うと・・・・・・ちょっとね・・・・・・」
フェレル「・・・・・・意外だな。おまえがそんなふうに思うなんて」

 リディア、顔を赤らめながら、

リディア「あ、あたしだって、こんな気持ちになることだってあるわよ!・・・・・・あたしね、『夢』があるんだ。前にダンおじさんと共に話したと思うけど」
フェレル「ああ、言っていたな。確か、民衆自警集団『ジャスティス』に入団して困っている人を助けたいと」
リディア「うん。あたし、ここに来て間もないころ、自殺未遂を図ったことがあったでしょ。そのとき、『ジャスティス』の人やフェイ、シスターの説得で、あたしを『孤独』から解放してくれたよね」
フェレル「ああ。あのときのおまえはホントに、『不良』だったもんな」
リディア「不良は余計よ。・・・あのときに人の温かさを知って、あたしは思ったんだ。将来、民衆自警集団『ジャスティス』に入ろう、と・・・・・・」
フェレル「・・・・・・」
リディア「そして、その旅のなかで、生まれてから9年間の記憶も取り戻せられたらなぁと思っているの。忘れたままでもいいけど・・・・・・自分自身から逃げているみたいで、なんか嫌だから・・・・・・」
フェレル「そっか。・・・・・・確かにおまえらしくていいけどさ、覚悟はできているんだろうな?それが、本当に『消したかった』ものだったとしても・・・・・・」

 リディア、真剣な表情で、

リディア「うん。たとえ、そうだとしても・・・・・・いつかは絶対に向き合わないといけない。絶対に・・・・・・だったら、早く行動して手がかりを探した方が良いと思うの」
フェレル「なるほどな。・・・・・・じゃあさ、俺もおまえの『将来の旅路』について行っていいか?」
リディア「えっ!?」

 フェレルの意外な発言にリディアは驚く。
 フェレル、立ち上がり、少し歩いて立ち止まる。
 彼はここから見える空を見上げながら、自分のこれからについて話す。

フェレル「俺もさ、この修行が終わったら、旅に出ようと思っていたんだ。そして、自分が世界でどんなことができるのか。自分の可能性を見出(みいだ)したくてさ・・・・・・それを探すために、この地方の様々なことを知ることができる『ジャスティス』は、俺にとって打ってつけの場所だと思ったんだ」