アイラブ桐生 第一章
今日は平和的に集会をおこない、
そのまま国会へのデモ行進になるはずだった、と思いながら
動き出そうとする隊列の中で、遅れていた身支度を整えました。
北関東の3県が中心で、学生と社会人たちの連合による
デモ行進の隊列がようやく動き始めました。
国会を取り囲む抗議のデモ行進のために、
全国各地をいくつかのブロックに分けて、
それぞれ日割をして、地域ごとに動員をかけの、政治集会とデモ行進が
連日、繰り返されていました。
過激派や極左勢力は、今回の集会とは無縁のはずでしたが、
国が政治的に切羽詰まり、政局が揺れ始めてくると、
彼らも、どこからともなくまた集結をしてきて
いまだに、その存在を誇示し始めます。
荒れなければいいが・・
そう思いながら公園を出ると、デモの隊列は道いっぱいに広がって
国会議事堂をめざして、その前進をはじめました。
作品名:アイラブ桐生 第一章 作家名:落合順平