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「そうなの、単にビジネスなのね、ということは、人間としての反省はしていないということなのよ、アンタが造ったクローンが切腹したのよ、人として恥じなさいよ、それにしても、最近責任を感じないこんなオヤジが増えて来たのよね、嘆かわしいわ」

苛立っているのか、女の言いたい放題だ。
女の言葉は、いつも鋭利に男の心臓をえぐって行く。

高見沢はさらにカッカと頭に血が上り、爆発寸前。
だが次の反撃の言葉が出て来ない。

そして、やっとのことで口にする。
「嘆かわしいのは、アホほどシブトイお姉様方も一緒だよ」

ここまで反論するのが精一杯。
しかしそれと同時に、長年の学習効果からか、奈美のこの苛立ちはきっと心の奥底にあるだろう。

そう、こんな残酷な場面ではもっと労(いたわ)って欲しいという女の気持ちから来ているのだろうと感じ取った。
そして高見沢は、ここは心を落ち着かせるべきだと思い直した。

確かに高見沢も無念で同様に苛立っている。
しかし、今はそんな感情を抑え、男として、奈美に優しく応えてやらなければならないと思い至る。

しばらくの二人の沈黙の後、高見沢は声を和らげて話し掛ける。
「奈美ちゃん、俺少し言い過ぎたよな、ゴメン」