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信長、蘇生せよ、この悲観の中に

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しかし、いつの世も男は女に勝てない。
「奈美姫、戦国の時代もそうじゃったが、オナゴはんは強いのう」
信長はたまらず若干の不満を漏らした。

しかし、それはそこまでで、「わかり申した、御所望の蛇石を、何とか思い出そうぞ」と素直に奈美の指示に従い、じっくりと考え始めるのだった。

安土城には五層六階・地下一階の黄金の天主閣があった。
そして今その跡地は、それを取り囲む木々で鬱蒼(うつそう)としている。
初夏の目映い日射しはそれらに遮(さえぎ)られ、暗くかつ霊気が漂っている。

こんな情景の中で、身動きもせずに暫く記憶を辿っていた信長が虚ろに漏らす。
「カムイン … カムイン!」

「信長君、一体それ何なのよ、ちょっと18禁・洋物AVの見過ぎじゃない、まいっか、それよりも早くゲロしなさいよ、蛇石はどこにあるのかを、早く!」
奈美がせっついて来る。

そして遂に信長言い放つ。
「おっおー、思い出したぞ、みなの者、ようく聞き申せ!」

「信長君、みなの者って、私達三人しかここにはいないのよ、はいはい親方様、大きな声で、はっきりと!」

信長は黄金の天空の間があった空を、おもむろに眺め入っている。
そして一呼吸おいて、実に威厳を持たせて申し述べて来るのだ。

「ファイナル・アンサー! 蛇石(じやいし)は、この天主の地下、まさにこの下に … 鎮座しちょるのじゃ!」