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信長、蘇生せよ、この悲観の中に

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奈美は、高見沢のこんな力の入った奇妙な持論を聞いて、「ウッソー、そんなこと出来るの?」とまだ半信半疑。

しかし奈美は徐々にではあるが、高見沢のこんな話しに引き摺り込まれて行く。
そして奈美は、「ES細胞からは、クローンは造れないはずじゃなかったの? どうするつもりなの?」と興味を持って聞き返した。

すると高見沢は自信たっぷりに、「イエス、レーディ、イッツ・ポッシブル(Yes, lady. It's possible.) … 最近話題のiPS細胞(人工多能性幹細胞:Induced pluripotent stem cells)なら、培養で自己再生出来るから、織田信長そのものを誕生させる事が出来るんだよ」と言い切る。

「ふうん、そうなの」と、奈美は高見沢のあまりの勢いに半分納得出来たような気分になっている。

そして、高見沢はそれにおっ被せるかのように、「今と時代は異なるけど、戦国時代の日本国盗りゲームのやり直しをする、織田信長を政界に出馬させて、日本改革をどんどんやってもらうのだ、どうお、このシナリオ?」と話しをどんどん進めて行く。

だが奈美は、ここまでの突飛な内容で、もう呆れた顔でポカーンとしている。
しかし暫くして、我に返ったのか口を尖らせて来る。

「高見沢さん、それって倫理的に問題があるんじゃない、それに、その最初のES細胞を入れる代理母って、誰がするのよ? まさかのまさか、私じゃないでしょうね」