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信長、蘇生せよ、この悲観の中に

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奈美はこんな突拍子もない依頼を受けて、まずはびっくり。

「えっ、高見沢さん、今何て言ったの、高見沢さんが日経平均の株価を上げるって? 一体アンタ何考えてるの? 失礼だけど、あなたはただのオッチャン・サラリーマンよ、日経平均株価を上げるなんて出来るわけないでしょ」
奈美は遠慮することもなく、思うところのままに返して来た。

「そう、仰る通りです、俺はただのサラリーマン、その俺が日経平均を直接に上げることなんて出来ないよね、だから、俺と奈美さんとでオーナーになって、そのニュー・リーダーにやってもらうんだよ、つまり、ドデカイ改革が出来る取っておきのリーダーに登場願って、株価をスカイロケットに上げるんだよ」

「高見沢さん、何を言ってるのかさっぱりわからないわ … 今の日本にそんな事を期待出来るようなリーダーなんていないわよ、だから悲劇なの、まさか外人社長さんにでもやってもらいたいの?」

日経株価アップのニュー・リーダーの話題で、二人の会話が止まらなくなって来た。

「違うよ、外人さんには頼まない、純血主義で行くよ、あのねえ、奈美ちゃん、今のこの時代にはそんな強いリーダーはいないよね、全くその通りだ、だけどいいか、昔は確かにいたんだよ、ちょっと奈美ちゃん、日本の歴史を振り返ってみて、過去日本を大きく変えたリーダーは、誰だかを言ってみてくれない」

奈美は話しに乗せられたのか、「うーん」と考え始めている。