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魔物達の学園都市

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 とかなんとか、大脳皮質をフル回転させる傍らで、断る理由を探してる自分がよく解らなくなってくる。と同時に、知恵熱らしきものが出たのか、急に視界がぐるぐると回り始めた。
「う〜ん……」
 意識できたのは尻餅をついた感覚まで。それ以降は、自分がどんな体勢になってるのかもよく判らなくなった。ただ一つ、背中に何か柔らかい感触を覚えた。
「あらら……ほんまに面白いわぁ、でも、かわいっ!」
「こら春菜、冗談が過ぎるぞ」
「お祖父様かて、笑って見てはったやないの……せやけどほんまに、いっそ黎くんが許婚やったら良かったのに……せめて、アーウェルにこのコの何分の一かでも優しさいうもんがあれば……」
「リーユンの一件が知れてしまったからな。アーウェルも、それで頑なになってる部分があるんだろう。根は悪い男じゃないはずなんだがね」
 意識が遠退いていく傍らで、そんな会話が耳に届いた。
 そして最後に、先生の一言が聞こえた気がした。

――黎くんが、ツヴァイハーやったら良かったのに――

作品名:魔物達の学園都市 作家名:山下しんか