毎日がブルースだ 《詩集》
― 女 ―
【黒い山のブルース】
朝一番で黒い山に行くの
私を迎えてくれる黒い山
あなたが 家庭の人になる
そんな日曜日は山に行くの
黒い黒い山に行くの
朝陽が照らす黒い山に行くの
いくら陽が当たっても黒い山
あなたを 忘れてみたいので
いつも日曜日は山に行くの
黒い黒い山に行くの
人の通らぬ朝早く
沢沿いの細い道を歩くの
水の音を聞くの
鳥の声を聞くの
黙々と歩くのよ
朝一番で黒い山に行くの
私の色が目立たない黒い山
あなたが 赤い色になる
そんな日曜日は山に行くの
黒い黒い山に行くの
作品名:毎日がブルースだ 《詩集》 作家名:伊達梁川