小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

Da.sh

INDEX|14ページ/20ページ|

次のページ前のページ
 

 京橋から首都高に入り、一ノ橋JCTで目黒線に変更。荏原で降りた。
 国道二号線を下り、環八通りに入った。ここはいつも渋滞している。例の車は4台の車を挟んで付いて来ている。時々止まったかと思うとノロノロと動きだす車の間を、クラクションを鳴らされながら強引に何度か車線変更し、やがて大型トラックの前に出ることができた。
 途中で脇道へ逃れ、何度か曲がった。
 しばらく直線を走っても、付いて来ている車はないことを確認した。どうやら撒くことに成功したらしい。
 
 守は浜崎に報告した。
「環八で撒いた。まもなく玉川だ」
『ご苦労さん。だがな、よく考えてみると、奴らそんなに甘いもんじゃない。どこかにGPSが仕込んであると思う。一旦俺のマンションに来てくれ。金を預かる。それから鞄を処分しよう。急いでくれ』
「ラジャー!」

「浜崎さんのアジトへ!」
「まもる〜、映画と違うんだぞ」
「ああ、まるでアクション映画の雰囲気だった、手に汗握る」
「だった、じゃないだろ、渦中にいるんだよ。マッタク」
「カーチェイスがなかったよな、残念だ」
「ば〜か。日本の、しかもいつも渋滞してる東京でできるわけないだろ、深夜のアクアラインなら別だけどよ」
「だけどよ、金丸は暴力団とつるんでるってことか? 今時・・・やっぱ、親父が死んだのは・・・フゥ」
 守は黙り込んだ。
 俊介は浜崎のマンションを目指して、アクセルを踏み込んだ。
作品名:Da.sh 作家名:健忘真実