小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

Da.sh

INDEX|13ページ/20ページ|

次のページ前のページ
 

 稲山会傘下の高見組若頭水元の報告を聞いた金丸は、10億の金を取り戻して、会社には戻さずに着服することを計画した。そして大賀渉と名乗った渡辺守はどこかで自殺してもらうことで、水元に指示を出していた。
 

 13年前、金丸の指示を受けた稲山会の組員だった水元は、会社の指令で出勤を遅らせた渡辺が家を出たところを、後ろから頭を殴り付けて脳しんとうを起こさせ、くず折れたところを抱きとめてどこも傷つけることなく、痕跡も残さずに首つりの状態に持っていった。
 ロープが首を締めつける直前に、渡辺は意識を取り戻したのである。


「ヤァ公に目を付けられてるってかよ」
「ああ、この目論見がばれてたってことだろ。付けてきてる車、分かるか?」

 俊介は落ち着き払っていて、時々ミラーに目を配っていた。
「おれらが出た後に動き出した車がサイドミラーに映ってたけど・・」
と言いながら車線を変更した。
「どうやらホントらしいな・・・よしっ、環八に入るぞ、そこで撒く」
「渋滞に巻き込まれっぞ。やばいんじゃないの」
「まぁ、まかせとけ、って」
作品名:Da.sh 作家名:健忘真実