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少女機械人形コーパス 第二幕

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<美希…美希!>
コアからの呼びかけ。それは脳内に直接響く『音』のはずであった。しかし花立の脳髄は今はそれにすら気付かない程に、ヴィロネカートの放つ高周波に支配されていた。
花立
「あ…あぁぁぁあああ!」
黎苑
<美希!>
組み込まれたアルカ装置の中から、親友に向かって必死に呼びかけるのは黎苑由加里、その人だった。
黎苑
<美希を…美希を助けなきゃ…!>
必死に意識を集中しようとしたその時だった。

<<嘘をつくな>> 

黎苑

<何…?>

デーケルターレの中に奇妙な声が滲み渡る。
<<本当にこの女を助けたいと思っているのか?>>
黎苑
<誰よ!>
黎苑はあたりを見渡した。
黎苑
<何よ…この化け物が喋ってるっていうの…?>

<<お前はずっとこの女に嫉妬してきた。何をやってもお前を軽く飛び越えてゆくこの女を憎みさえしている。>>

黎苑
<化け物に何が分かるって言うのよ…!>

<<分かるさ。その証拠にお前はダメージを受けていない。この女の身代りになる事を意識的に避けているのさ。>>
花立
「あああああああああああああ!!やめてぇえええ!!」
花立は耳を押さえ、尚も叫び続けている。
高周波のみが頭蓋を満たし、黎苑達の声は届かない。
黎苑
<違うわ!私は…!>