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少女機械人形コーパス 第二幕

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同日
午後06時49分
コーパス デーケルターレドッグ

野柳
「どうかな、調子は。」
メカニック
「はい。吸収された腕の補修はプロトタイプの者を流用し、二日後には形になる予定です。」
野柳
「うむ。急いでくれたまえ。またいつ来るとも分からぬ敵だからな。」
メカニック
「はい!」
野柳
(二日後か…。プロトタイプの流用程度の間に合わせで勝てるものか?)
野柳
(あるいは初めから勝利など望んでいないのか…。)


同日
午後08時09分
コーパス 第三療養所
12号室

土方
「さぁ、今日もお薬飲みましょうね。よう子ちゃん。」
巳上
「土…方さ…毎日…ちゃんと…お薬…飲んでるのに…なんか…どんどん苦しいの…」
土方
「それはね、よう子ちゃんの体が悪いものと戦ってるからよ。よくなる為に必要な事なの。」
巳上
「そう…なの…?」
土方
「そうよ。」
土方
「さぁ、飲みましょう。ちゃんと飲めたら健二くんもきっと会いに来てくれるわ。」
巳上
「健二くん……。」
巳上が薬を飲み込むのを見届けると、土方は唇の端を少しだけ歪めた。
土方
(順調に衰弱してるわ。あなたは表向きは単なる病からの衰弱死として扱われるのよ。)
巳上
「健二くん……よう子…こんなに苦しいのに……なんで…来てくれないの……。」
土方
「あなたの思いはちゃんと伝えてあるのよ。…案外冷たいのね、彼。」
巳上
「そんな…こと…ないよ…。きっと忙しいんだね…健二くん……。でも…会いたいよ……。」
土方
(健二健二健二健二…!この女はあの人の事を思っているわけじゃないっ。なのに…どうして!)
土方
「…クソ女っ。」
巳上
「え…?」
土方
「何でもないわ。それじゃ、私は仕事がまだ残ってるからもう行くわね。」
巳上
「はい…ありがとう…ございました……。」

ウィィィン<SE>
コーパス 療養所 廊下

土方
(どうしてあんな女が愛されるのよ…!私がどんなに努力をしても、あの人は私を見てはくれなかった!)
土方
(早く死んでちょうだい!そうでなければ…)
土方
(このままFエリアに埋めてもいいわね。うふ…ふふ…。愛しい女があのFエリア行きになったと知ったら…。彼、どんな顔するのかしら…。うふふ…ふふ…。)
土方
(そうだわ、そうしましょう。手配を済ませてあと1週間後にはあの女は…うふふふふ。)