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少女機械人形コーパス 第二幕

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東堂
「ちっ、随分育ちやがったな…。」
東堂
「だが…!」
東堂
(殺すだけだ…!)
ドゥンドゥンドゥン<SE デタレ足音>
東堂
「はぁっ!」
息を吐き既に解き放っていた刀を振りかざす。
ヴィロネカートはあっさりとその攻撃を受け、その右足が大量の体液を噴出しながら吹っ飛んだ。
東堂
「こいつ…鈍い!」
東堂
(いけるぞ…こいつならコアにもダメージを与えずに倒せる!)
東堂
「はぁっ!」
再び攻撃、またもその一閃はヴィロネカートの肉を抉りとった。
東堂
(誰がコアに乗っているかは知らないが…もう有宮のようには…)
東堂
「させねぇ!」
東堂はヴィロネカートの肉という肉を切り刻み続ける。
その度にヴィロネカートからは大量の体液が飛び散り、それらはデーケルターレの足元を濡らした。
野柳
『まずい!』
東堂
「!}
野柳の声に東堂が意識を傾けたその時、彼もようやく理解した。
ヴィロネカートがなぜこうも容易くその肉を刻ませていたのかを。
白い巨体から溢れ出た体液は、デーケルターレに付着したまま高速で固まり、それは大地とデーケルターレの右足とを完全に縛
りつけていた。
その様子を確認したかのようにヴィロネカートは、にたぁっとした笑みを浮かべる。
東堂
「笑って…るのか…!」
東堂の脳裏に懐かしい有宮の微笑みが浮かぶ。
東堂
「くっそぉぉぉぉぉ!」
自由の利く左足を伸ばしデーケルターレの頭部を蹴りあげる。
しかし容易にその攻撃はかわされた。
東堂
「くっ!」
刀を振りまわすも先ほどまでのように当てる事が出来ない。
わずか胴体の肉塊ほんの少しばかり削る事に成功したが、その際に噴出した体液が今度はデーケルターレの腕を固め始めてしまう。
東堂
「こっの…!」
焦る東堂に聞き覚えのある声が語りかける。
???
<東堂くん…!>
東堂
「誰だ…?」
???
<私が力を解放してみせます!>
東堂
「尾ヶ崎…?尾ヶ崎か!」
東堂
(そういえば…今日は作戦本部から尾ヶ崎の声が聞こえなかった。)
東堂
「くっそ!こんな…なんの為に俺は…!」
尾ヶ崎
<東堂くん、有難う。あなたが私を避けてきた理由も…全部…全部分かったから…。>
東堂
「尾ヶ崎…。」
尾ヶ崎
<辛かったね…。>
東堂
「っ!」