少女機械人形コーパス 第二幕
コーパス 廊下
<SE足音>
花立
「記憶喪失ー?」
木左木
「そう、今は8歳位の記憶しか持ってないんだよ。」
花立
「なんでまた…。」
木左木
「それがよく分んないんだー。原因不明みたい。親しくしてた前の参謀長もいなくなっちゃったし。」
花立
「左文字さんだっけ?」
木左木
「そうそう。メカニック科の主任である巳上主任と参謀長は公私共に信頼しあってたんだけど…。」
花立
「ふーん。ねねね、左文字参謀長ってどんな人だった?今の土方参謀長と比べてどう?」
木左木
「優しい人だったよー。うん、本当に優しかったなー。融通もきいたし。」
花立
「うわぁー、私もその人のいるうちにパイロットになりたかった。土方参謀長怖いんだもんなー。」
木左木
「あはは!でもそうでもないみたいだよ。よく巳上主任のお見舞いにも来てくれてるみたいだし。」
花立
「へぇー、なんか意外。」
木左木
「左文字参謀長がいない今、代わりに自分に出来る事をしているだけよ…って前に言ってたなぁー。」
花立
「ふーん。案外イイやつなのかな?」
木左木
「そうだよ、きっと。あ、ここだよ。」
作品名:少女機械人形コーパス 第二幕 作家名:有馬音文