少女機械人形コーパス 第二幕
同日
午後06時51分
コーパス廊下 武器開発室前
花立
「ふんふんふん〜♪」
花立
「ん?」
花立
「おー!憂――!」
木左木
「?」
花立
「こっちこっちー。」
木左木
「おー、美希ー。どうしたのー?」
花立
「それはこっちのセリフよー。何それ?折り紙?そんなもん持ってどこ行くのよ。」
木左木
「療養所ー。」
花立
「療養所?医務室じゃなくて?」
木左木
「そーだよー。」
花立
「私は行った事ないなぁー。そんなとこあるんだ。」
木左木
「あるんだよー。完全個室で通常は外部からの接触もあんまり許可されないんだけど。」
花立
「そんなトコに何の用があんのよ。」
木左木
「うん、お世話になった人がいるから。野柳博士に頼みこんで、先週から一週間に一度だけ私のIDカードでも通れるようにしてもらってるんだ。」
花立
「へぇー、そうなんだ。意外と優しいトコあるのね、あの人。」
木左木
「うん、それで今から行くトコ。」
花立
「折り紙持って?」
木左木
「そうだよ。
この前行った時折り紙で遊びたいって言ってらしたから。良かったら美希も一緒にいかない?」
花立
「え、でも私なんかが行ってもいいの?しっかり管理されてるトコなんでしょ?」
木左木
「大丈夫だよー。私でも入れるんだから美希がダメなワケないもん!」
花立
「どういう理屈よ。でも、行ってみようかな。知らない場所なんて何か新鮮だし。」
木左木
「うん、きっと巳上主任も喜ぶと思う。」
花立
「巳上…主任…?」
木左木
「あ…。うん、そうなんだ。」
花立
「主任さんが病気にでもなっちゃったの?」
木左木
「うーん…ま、立ち話もなんだし歩きながら話すよ。」
花立
「オッケー。こっちでいいの?」
木左木
「うん、美希さまご案内〜。」
作品名:少女機械人形コーパス 第二幕 作家名:有馬音文