少女機械人形コーパス 第二幕
2月14日
午後04時40分
コーパス シュミレーションルーム
花立
「せーっかくのバレンタインだっていうのに、何が悲しくて…。」
土方
「東堂君は未だ回復していないわ。何かあればあなたに頼るしかないのよ。」
花立
「なんっか割に合わない。東堂、あんまりイイ容体じゃないんでしょ?」
土方
「あなたも気を抜けばそうなるのよ。」
花立
「コワッ!フツー実戦未経験のパイロットにそんな事言うー?」
土方
「あなたなら言っても構わないでしょう。」
花立
「ちっ。あーあー、せめて今日は野柳博士がサポートやってくんないかなー。野柳博士って、ちょーっと冷たい感じがするけど整ったお顔立ちだしー。」
土方
「あなたね…。」
花立
「だってバレンタインよ?せめてさー、男っ気欲しいじゃない。こんなに綺麗な私が女と二人で機械に囲まれてって、マジで笑えないんですけどー。」
土方
「地底世界でバレンタインも何もありますか。」
花立
「あら、それでも女子は贈り物と愛の告白を。
殿方は1ヶ月後には3倍返し!100年前からのこの伝統は今も変わらないモノですよ、参謀長♪」
土方
「はーっ。」
花立
「これみよがしに溜息なんてついちゃって〜。
そんな事言いつつも、参謀長にもバレンタインを一緒に楽しみたい殿方がいるんでしょー?」
土方
「私の恋人はこの組織よ。」
花立
「コワッ!」
土方
「いいからさっさと始めるわよ。生きて恋がしたかったら訓練なさい。」
花立
「はぁーい。…はぁ。」
作品名:少女機械人形コーパス 第二幕 作家名:有馬音文