【第十回】飛ぶ計画
「更に更にオライはまごっちょが竜のボンにちょっかいかけそうなんのも心配やわ;」
「おいちゃんもソレも思う」
阿修羅が言うと鳥倶婆迦もまた言った
「京助に何か…って…そんなことしたら引っぱたくっちゃ」
緊那羅が言う
「まぁ…今はとにかくアッチに無事帰ることができりゃ万々歳って…いうことで」
阿修羅が緊那羅を見て笑った後また曲がり角から少し顔を出してキョロキョロ辺りを見渡した
「正道通れないんがちょぉキツイんよなー;」
鳥倶婆迦を見た阿修羅が言う
「仕方ないよおいちゃんは【空】の…」
フィオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ…ン
鳥倶婆迦が言うとどこからともなくまるで何か獣の遠吠えのような音とも声とも取れる音が響いた
「バレちゃいのホイ!!;」
阿修羅がそう言うと鳥倶婆迦を小脇に抱え上げて走り出し緊那羅も阿修羅を追いかける
「宮司がくるよっほほーぃ;」
走りながら阿修羅が困った笑顔で言った
「…ウォーリーを探せのウォーリーって…」
ザワザワと賑やかな人ごみの中
「見つけてもらうまでこんなカンジ?;」
京助が口の端を上げて呟いた
「……迷子の迷子のきょーすけくん~あなたのお家はどこですか~名前を聞いてもわからない~って京助君ゆーてんやーん」
とりあえず歩き回る京助が一人でボケて突っ込んでいると同時刻