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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【第十回】飛ぶ計画

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京助の言葉を止めて乾闥婆が言った
「そうそう」
京助が乾闥婆を指差して言う
「…まだ忘れてないんですね…迦楼羅は」
乾闥婆がふっとどことなく悲しげな笑顔で言った
「なんか…深そう?」
坂田が京助の肩をつかんでボソッと聞く
「たぶん深そう」
京助も小声で答えた
「…てゆーか…一同注目」
中島が右手を上げると一堂が中島に視線を向けた
「なんなんだやな?」
ゴが聞く
「…でかくなってねぇ?; 京助のコレ」
コレと中島が指差したのは京助の背中…にある半透明の羽のようなもの
「…成長期?」
南がソレを見て言う
「ちょい; 俺は見れねぇんだけどもよ;」
京助がそう言いながら体を捻る
「…もしかして…竜の力を感じ取って…いるのかもしれないですね」
乾闥婆が宮と呼ぶ巨大な建物の方を見た
「父さんの?」
京助が聞くと乾闥婆が頷いた
「言ったでしょう? …竜は…貴方の父親は生きていると」
乾闥婆が言う
「アソコにいちゃったりするの? 京助パパン」
南が宮を見て聞く
「そうです」
乾闥婆がキッパリと言い切ると京助も宮の方を見た
まだかなり遠くだというのに宮という巨大な建物はすぐ傍にあるような存在感で建っている
「急ぎますよ鳥倶婆迦が見つかる前に」
おそらく3馬鹿と京助そしてゴは忘れていたであろう当初の目的を言うと乾闥婆が足を進め始めた

「人が住んでるんだなぁ…」
中島がぼそっと呟いた
「街だね」
南も言う
「なんつーか…街だよな」
坂田も言うと乾闥婆が溜息をついた
「さっきから似たような事何回言いましたか?」
乾闥婆が言う
「いや…だってちょっと意外でサァ; …やっぱりこの方々もお前等みたいに技とか使えちゃったりすんの?」
坂田が聞く
「使えませんよ。彼らは宝珠を持っていないですし…扉も開けられない上に見えもしないんです。貴方達と同じです」
乾闥婆が言うと3馬鹿が顔を見合わせた
「でも俺等戸見えてこっちにきてんじゃん?」
中島が言う
「それは京助の…」
乾闥婆が言いかけてハタと止まった
「どうしたんだやな?」
ゴが首をかしげた
「…京助がいない…」
乾闥婆が小さく言った

作品名:【第十回】飛ぶ計画 作家名:島原あゆむ