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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【第十回】飛ぶ計画

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「何してんだお前」
影が出来て風が起こって声がした
「なん…」
人々同様ぽかんとした顔をしていた緊那羅がやっと一言言葉を言った
「でっけぇ声で人の名前呼びやがって」
また風が起きてヘッと口の端をあげた京助が緊那羅を見下ろした
「手を上にッ!」
「えっ; あ…う…上?;」
京助の言葉に緊那羅がはっとして手を上に上げると頷いた京助が羽根を広げそして滑空してきたかと思うと上がっていた緊那羅の腕を掴んだ
「うわっ;」
「重ッ;」
緊那羅の体が浮かんだ
「っでぇええええええええええええええぃッ!!;」
気合を入れた声を上げると京助が思いっきり羽根を広げて羽ばたいた
「うわぁ!!;」
「キャー!!;」
まともに羽ばたきの風を受けた人々が悲鳴を上げる
「スンマセーンッ!;」
高く上がった京助が下にいる人々に謝った

「京助…な」
「何してたんだよ」
口を開いたのは緊那羅が先で言い終わったのは京助が先
「…京助が迷子になったって坂田達が言ったから…」
少し間を置いて緊那羅が答えた
「ふぅん…で? その坂田達はドコにいんだ」
京助が聞くと緊那羅が自分がかけてきた裏路地を指差しそれを見た京助が何も言わずにその方向に向きを変えた
「…落ちるぞ」
そう言われて緊那羅が京助の首に捕まる腕に力を入れた
「何で何にも言わねけで行ったんだよ」
京助が聞く
「言ったっちゃ」
緊那羅が返した
「聞いてねぇ」
それに対し京助がまた返す
「言ったっちゃ!! そしたら行って来いって京助言ったっちゃ!!」
声を大きくして緊那羅が言う
「聞いてねぇっつーの!」
「言ったっちゃッ!」
「聞いてねぇったら聞いてねぇ!!」
「言ったって言ったら言ったっちゃッ!!」
「何をしているのだたわけッ!!!;」
いつの間にか怒鳴りあいレベルまで発展した口喧嘩に怒鳴りでは負けないぞというヤツが突っ込んだ
「鳥類…」
「迦楼羅…;」
金色の羽根を広げ呆れ顔で迦楼羅が二人を見る
「だって京助が聞いてないって…」
「聞いてねぇってんだから聞いてねぇんだよ!!」
「だぁッ!! とにかく下に下りるぞ!;」
また始まりそうになった怒鳴り合いを一刀両断して迦楼羅が言った
作品名:【第十回】飛ぶ計画 作家名:島原あゆむ