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　月は高く、しらしらと輝きを落としている。

　人斬りの後は、特に仲間であった者を斬った後は、色々と思う事がある。

　しかし、いつの日からか、彼は仕事と割り切る事を考え、自らが一振りの刀であると徹する事を決め、今を生き残っている。

　鉄の組織を作るべく、多くの悪意を一手に引き受けている人が居た。

　彼の姿を見、生き様を見、悲哀を感じ、その人こそが自分の担い手と決めて、業を高める事のみを課題に生きる。

　それが、彼の士道であった。