蒼刃
「沖田さんは、どのように捌くんで?」
聞かれて斎藤も首をひねる。
「あいつは剣の申し子だからなぁ」
少し笑った。
「おそらく、武田の抜きに合わせて突き捕らえるな」
篠原は少し考えた。
「着込みは、やはり?」
問われて、斎藤は再び考える。
「おそらく嘘だろう。ま、後は君の仕事だ。ついでに確かめてくれ」
「はい」
仕事の後は呑気な斎藤に、篠原も苦笑を浮かべながら頷いて、倒れた武田を検分しにいく。
暫くして、篠原は戻って来た。
「武田観柳斎の最後を確認しました。見事なお手並みです」
斎藤が軽く頷くと、篠原はにやりと笑う。
「ついでに、着込みはありませんでした」
「そうか」
つられて笑った斎藤だが、後はむっつりと黙って歩き出した。