CROSS 第16話 『なぜ、CROSSは潰されないのか?』
話は変わるが、私が初めて少佐に会ったときの話をしよう。彼と
初めて会ったのは、758号世界の管理者とCROSSのリーダー
を決めていたときだった。決めるのは、帝国連邦陸軍の上層部だが、
我が文々。新聞の宣伝になると考え、公開討論会を開いたのだった。
候補者である2人は快諾してくれ、その2人はさっそく来訪して
くれた。1人が少佐で、もう一人が故松谷氏だ。少佐はレミリア・
スカーレット氏に連れられ、松谷氏は博霊霊夢氏に連れられてきた。
第一印象として、私は少佐のことを、ただの自由主義者とみてい
た。しかしそれは、彼がリーダーに選ばれ、758号革命を起こし
たときになって、私の認識が間違っていたとわかった。
私は、758号世界でなんとも興味深い出来事が起きているとい
う情報を聞くと、すぐに急行した。残念ながら、私が着いたときに
は、すでに革命の最終段階に入っており、少佐の側近が自分たちの
要求を突きつけているところだった。私は少佐にも会ったが、タイ
ミング悪く、彼が松谷氏を殺したばかりのときだったため、たいし
た話は聞けなかった。
この758号革命は、松谷氏を支援していた博霊霊夢氏を怒らせ
た。彼女は、少佐を拘束するために軍を投入しようとしていた。し
かし、普段は逆のことを主張している代表たちから反対があり、こ
れは実現されなかった。(第8話)
話を戻す。CROSSが司令部基地を出発して次に向かったのは、
『デモンズソウル』という世界だった。その世界も、悪魔連合軍に
よる猛攻を受けており、帝国連邦軍はグリーンゾーンである基地ま
で追いやられていた。現地には、天狗通信の犬走椛氏がいたため、
彼女にCROSSがそちらに向かっているということを伝えてあげ
た。それを聞いた途端、彼女は元気になった。現地指揮官は無能ら
しく、彼女は身の心配で大変だったらしい。
CROSSが基地に着いてしばらくした後、その現地指揮官は死
に、少佐が臨時の現地指揮官となった。指揮をとることになった少
佐は、孤立部隊の救助作戦に乗り出した。少佐と側近の一人が、救
助部隊の先頭に立った。
最初は順調だったが、悪魔連合軍はドラゴンや帝国連邦兵のゾン
ビを使って、攻撃してきたらしい。この話は、犬走椛氏から聞いた
のだが、彼女は救助部隊に同行していないので、それ以上のことは
わからないという。(第9話)
作品名:CROSS 第16話 『なぜ、CROSSは潰されないのか?』 作家名:やまさん