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ヒューマノイド

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 高見沢は『御苦労君』の名前に興味が湧き、立ち止まった。そしてもう一度しっかりと確認してみる。
「へぇ~、4万円か、新品は10万円以上はするよなあ、結構安いじゃん。俺も一人暮らしだし、この際一匹買って帰るか」
 高見沢に衝動買いの誘惑が襲ってきた。

 今の世の中、高齢化と若年労働力不足。そのためロボット需要が日毎に増している。そして、それに合わせるかのように、ロボットの発展進歩は目を見張るものがある。

 かってロボット・ATAIMO(アタイモ)が一世を風靡した。その初期時代からさらに高度なロボットへと指数関数的に進化が続いてきた。
 今の時代は人工知能を持ったヒュ-マノイド世代に突入している。
 その一つが、昨年の春に鳴り物入りで新発売されたヒュ-マノイド『御苦労君』。大ブ-ムとなり、爆発的な人気を博した。

 しかしその後、次から次へとニュ-・ロボットが登場し、今はすっかり影が薄くなってしまった。


作品名:ヒューマノイド 作家名:鮎風 遊