ヒューマノイド
高見沢は、翌日仕事を終えてから、むしゃくしゃしながらまた御徒町を歩いている。その目的は明々白々。
「あんな生意気な不良ロボット、いつか産廃で捨ててやる」
そう考え、ゴロウの代替ロボットを探しに来たのだ。しかも、それは……[女性ヒュ-マノイド]。
要は、たとえお手伝いロボットでも、ゴロウのような男性ヒュ-マノイドにはもう懲り懲りだ。
仕事はサボルし、態度もデカイ。注意すれば、ロボハラとか訳の分からないことをほざいて騒ぐ。それにゴロウは男で、生活に色気もないし、潤いもない。
やっぱり華やかさのある女性ロボットと一緒に暮らし、単身赴任生活をやり直そうと結論付けたのだ。
「メイドさんロボットは売ってないかなあ?」
高見沢は一時間程探し廻った。そして、その甲斐あってか遂に見つけた。
店頭の看板には、「心優しい家事お手伝い、あなたの生活を情緒豊かに致します」とある。
ソフト : メ-ド・メアリ-組み込み済み
1年落ち
一体八万円 ------ とあった。
高見沢は値段を見てびっくり。
「やっぱりなあ、メスはオスの2倍の値段か。あのふとどきロボット・ゴロウでは参ったから、単身赴任生活をもっと楽しく華やかにするために、必要経費だと思って買うか」
高見沢は決心した。そして店員からメ-ド・メアリ-の説明を聞いて、高見沢は益々気に入ったのだった。