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映画に観るディストピア(世界終焉・人類滅亡)

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人類が嘗てゾンビが現われる前の穏やかな世界では、ショッピングモールで、次から次へと物欲を刺激する商品が現われては、それを買う為に働いて生活していた日常が、ただ単に物質社会に思想を支配されて、なにも考えずに生きて来ていたんだ~と、考えさせられるし、その象徴として、映画後半に出てくる自警団的武装軍団がショッピングモールを「一人占めは良くないな~」と言って襲撃する様だったり、略奪者がテレビを奪って行く時に、仲間がテレビで何を観るんだよ!と、インフラが消滅した世界を皮肉って言い、今度はテレビをハンマーで壊しまくります。そして、やっぱり最後には物欲の塊な人間が一番の敵なのね!な、描き方になります。

ゾンビが発生して3週間で街の機能が止まり、ゾンビと略奪者が増え、しかし、略奪者もお互いが潰し合い、最終的にはゾンビの数が増え続け、科学者や著名人達は核爆弾の投下や、終(しま)いには、みんなでゾンビになろう、と言う考えにまで達すると言う、よく考え抜かれた内容にも感心します。ある意味、ゾンビの発生により、地球温暖化の元凶でもあるアメリカ全土にゾンビが発生すれば、究極なエコなのかもしれません。そして、そのゾンビの波が、全世界を多い、ゾンビだけが地球上を徘徊し、最終的には人類もいなくなり、地球環境が正常になれば、なんら問題は無い。ゾンビ=神の強力な使徒なのかもしれません。そして、リチャード・マシスン原作「地球最後の男」のように、人類は伝説となり、ゾンビの中から、新しい地球に優しい存在が出てくるのかもしれません。その実験を、ジョージ・A・ロメロは『ゾンビ』サーガで考え続けているのかもしれません。