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吉葉ひろし
吉葉ひろし
novelistID. 32011
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秋草とあのような関係にならなければ、当然のことながら、P.T.A会費の件は追求したはずであった。
青田の自分勝手な理由で、その事は黙認されようとしていた。
青田以外の人がその事に気ずいてくれるかにかかってしまったのである。
水沢校長は安堵した。
あと1年もすれば転勤である。悪い慣習とは知りつつも、改善することは多くの抵抗があると思われた。
歴代の校長がして来たように、波風立てずに去るのが良いと思った。
時代のながれで誰かが貧乏くじを引くのである。
運と言うことが人生を勝手に決めて行く、青田はその神の存在かもしれない。
誰がいつ神の立場になるかも解らないのだ。

作品名: 作家名:吉葉ひろし