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吉葉ひろし
吉葉ひろし
novelistID. 32011
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青田は水沢校長からの電話で、今日の12時に秋草マリネの保護者と、校長室で会うことになった。
秋草洋子が山崎洋子であったとしたら、青田は自分の今までの考えが変わりはしないかと恐れていた。
青田はいまだに山崎には心のどこかで、由美と結婚したことの後ろめたさを感じていたからである。
由美と山崎が同時に手を差し出せば、青田は山崎の手を握っていたはずだと、今になっても思い続けていた。
青田はあしながおじさんの話が上手くまとまり、マリネの保護者が推薦を辞退してくれる事を願った。
青田が校長室に案内された時、すでに秋草洋子は校長と話をしていた。
「初めまして青田です」
青田の挨拶に
「こちらの方が秋草さんです」
と校長が紹介した。
秋草は立ち上がりお辞儀をした。

作品名: 作家名:吉葉ひろし