蝶
「自由だわね」
「今晩どう」
「お誘いかしら」
「食事さ」
「いいわよ」
宏は由美を誘った。
その日は愛の誕生祝いの日であった。3日早くしたのであった.由美と約束をしてからそのことに気がついた。
どちらを断るのか、宏は悩んだが幸子に電話を入れた。
仕事が大事だと言ってくれた。
仕事とはいえ宏は由美に新鮮な女を感じていた。
大人の男と女が食事だけで済まない事を由美は感じていた。
それなりの支度をした。
香水の香りも男を引き寄せる。
其の夜宏と由美はホテルに入った。
宏に愛という感情は無かった。
もし由美に愛を感じていたなら、そのことは出来なかったはずだ。