小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
吉葉ひろし
吉葉ひろし
novelistID. 32011
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

INDEX|14ページ/51ページ|

次のページ前のページ
 


幸子は宏であることに気がついた。
大学に進学したとはいえ、生活はどうにもならなくなっていた。
刺繍の腕はあっても仕事がない。サラ金にも30万の借金をしていた。宏が4万円近くの支払いをしているのを見て、よほど声をかけようかとも思った。
アパートに帰ると寝るだけである。
何のための苦労なのかと考える。
宏に「先生になる」と約束したからなのか
いや自分のためなのだ。
車のライトが走馬灯のように窓を過ぎる。
渡良瀬川に笹舟を流したことが思い出された。
きらきら光る夜の川に、宏と2人で流した笹船はどこに辿り着いたのか
逢いたい、逢えない。

作品名: 作家名:吉葉ひろし