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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【第九回・伍】散歩道

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「…お前…ついにイカれたか?;」
中島が唖然とした表情で言った
「…素敵だけどね…うん…ニューファッション開拓?;」
南も同じく
「…モンペと防空頭巾をどこに忘れてきたのせっちゃん…;」
最近何とか遅刻しなくなった京助を交えての校門前
「気分転換」
そう言った坂田の今日のヘアースタイルは前に悠助にやられた三つ編
「…もっと他にいい髪形は思いつかなかったんですかい;」
隣に並んだ京助が突っ込む
「いいじゃねぇか学生にとっちゃ基本の髪型だろが」
坂田が言う
「おかっぱもあるけどね~」
南が言う
「…阿呆」
「おぉおおお!!!!;」
背後からいきなり聞こえた声に3馬鹿と京助が揃って飛びのくとソコにいたのは本間と阿部
「どうせならちょんまげとか結ってきたら?」
3馬鹿と京助が避けたことでできたしていうなら【お馬鹿道】を本間が躊躇うことなく通りながら言う
「おはよう京助、坂田と南と中島も」
その本間の後ろを阿部が足早に追いかけていった
「お…ハヨウ;」
3馬鹿と京助がぎこちなく挨拶を返すと本間が振り向いた
「…坂田って子供だよね」
顔色一つ変えず本間が坂田に向かって言った
「な…なんだよ;」
名指しされて坂田が脅えたように返す
「…寂しいくせに」
ふいっと背を向けて本間が歩き出す
「寂しい?」
「誰が?」
「お前?」
「お前か?」
「財布の中は寂しいけどさ」
「あ、それは俺も」
本間の言い残した言葉に対し3馬鹿と京助がテンポよく意見しはじめた
「香奈…?」
前を歩く本間に阿部が声をかけた
「何?」
足を止めて本間が阿部を見る
「…どうしたの?」
阿部が聞く
「どうもしないよ」
本間が答えた
「…もしかして香奈…あんた…」
「…やっと気づいてくれた?」
阿部が何か言おうと本間を指差すと本間が微笑んだ
「…うっそー…」
通学してきた生徒でざわめく廊下で阿部が鞄を床に落とした

「切るとか男らしい選択はしなかったのかよ;」
坂田の髪形を見た浜本が突っ込んだ
「いい注目の的だな」
ハルが坂田の三つ編を引っ張った
「踊り子には手を触れないでクゥダサァイ」
坂田がハルの手を軽く叩く
「にしても…お前なんで髪伸ばしてんだ?」
京助が坂田に対して質問するとはたと一同が止まった
「…そういや…小学校ン時はまだ短髪だったよなお前」
中島が坂田を見た
「別に…切んの面倒だから」
坂田が三つ編を指で弄りながらやる気なく答えた
「伸ばしてる方が面倒だろ; こんがらがるしシャンプーの量も多く使うし」
浜本が言う
「お前ミミッチィなぁ;」
南が浜本に言った
「俺はワンプッシュでいいんだぞ」
浜本が言う
「俺はツープッシュかな~…」
中島が浜本に続いた
「俺もツーだぞ?」
坂田がさらっと言う
「マジで?;同じかよ…ちゃんと泡立つのか? シャンプー何よ」
中島が聞く
「オーイェ~アッハ~ン」
坂田が髪をかきあげてセクシーポーズを決めた
「…アレか」
何かわかったらしい京助が口の端を上げた
「ああ…アレね」
南も頷く
「ってかコレで通じるのもどうよ」
セクシーポーズを解除した坂田が突っ込んだ