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緑の季節【第三部】

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こんな過ごし方もいいなと気分が快適になってきた頃、テーブルを振動させる携帯電話の着信。
体と腕をめいっぱい伸ばし、やっとストラップの端を掴める格好で取ると、沙耶香からのメールだった。
《どうしていますか?あれからメールしたけど返事なかったね。やっぱり怒ってる?私がまだ子供なのかな・・。今仕事や人との付き合いだけで精一杯。まだ自分の余裕がありません。でも頑張ってますから待っていてください。ほんとに好きです。あのあと、覚士さんも帰ったみたいね。戻ったらもう居なかったもん。ごめんなさい。返事待っています》
送信するつもりはないからと浮かんだ言葉を打ち込んだ。
(何書いてるんだ)とクリアしている途中、手元から落ちてしまった電話は、何かに当たって送信を押してしまった。
慌てて拾い上げキーを押したが履歴には送信されたことが明確だった。
《大丈夫だよ。傷心の僕を慰めてくれる人だってい》
(しまった)と下唇を噛んだが、沙耶香の反応にも興味が湧いた。
その反応は以外に遅く、就寝の頃に届いた。
《そう》
その二文字だけだった。

作品名:緑の季節【第三部】 作家名:甜茶