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そのとき急に部屋のどこかから声がした。
「上野 雄輔様ですね。私はこの施設の管理人です。今回は当ゲームに参加していただき誠にありがとうございます。まずは説明をさせていただきますので一階のメインホールへどうぞ。」
それだけ言うと声はもう聞こえなくなった。
「くそ、行くしかないのか」
俺はさっそく階段を下りて一階へと向かった。このホテルは２階建てだった。
一階のつくりも二階とさほど変わらず、違うのはメインホールと呼ばれる空間が真ん中にあることだ。
メインホールの扉を開けるとそこには見慣れた顔ばかりがあった。
「雄輔！お前もここにいたのか」
「武田！」
そこには武田の姿があった。どうやら武田もこの事件に巻き込まれたらしい。
武田だけではなかった。この事件に巻き込まれたのは同級生ばかりだ。
そんな中あの声が聞こえた。
「みなさん集まりましたね。ではこれからゲームの説明を致します。」
「ふざけんな！そんなもんやるわけねーだろ！俺はここから出ていくぞ」
大きな声が聞こえた。同級生の山岡良太だ。
学校でもかなり問題ばかり起こしている生徒だ。
「残念ながらこの施設に出口など存在しません。ゲームをして勝って脱出すればいい話です。」