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緑の季節【第二部】

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就寝してどれくらい眠っただろう、窓に当たる雨音で目が覚めた。
いや覚めたから気づいたのかもしれないが、雨音から激しく降っているようだ。
しばらく、その音に聴く感覚が集中して再び、眠気がなかなか起こらない。
このまま朝まで過ごしてしまいそうだった。
しかし、朝と気づかせたのは、枕もとの目覚まし時計のアラーム音であった。
(ああ、寝てた)

外の気配から雨は上がっているらしい。
覚士はベッドから起き上がると、窓のカーテンを開けた。
晴れではないが薄い曇り空が広がっていた。
テレビを付けたが、日曜の朝はさほどニュースもしていないようで、2、3チャンネル
移行させたが、結局消してしまった。
「おはよう」
そう写真の里実に声をかけると、前に置いてあった和菓子を取ると口に入れた。
(行儀悪いって言うなよ)
口をもごもごさせながら、冷蔵庫から牛乳の紙パックを取り出した。
軽いその紙パックを少し振ってみるとチャポっとわずかしか入っていないことがわかると
紙パックの口から、牛乳を飲み干し、朝食が終わった。
とくに何をすると決めた日曜日ではなかった。

作品名:緑の季節【第二部】 作家名:甜茶