税金不真面目辞典
第2章:所得税
≪定義≫
①毎年、個人が努力した成果を、日本に住んでいるからという理由で、国が法律という形なき凶器をちらつかせながら、もっていくお金。
②成果に応じて、支払う金額であるものの、その見返りが適正かどうかまでは問われていない。
③所得税の名称でもらいきれなかった個人の成果は、蓄積されてから、本人が文句を言えないようにもっていくことがある。これを”相続税”と言う(相続税参照)。
≪配偶者控除・扶養控除≫
①家族のありがたさを、税負担を安くすることで、国民にわからせる制度。美談・善政の一種と、国家は自己満足している。
②増税する場合、改正したり廃止しやすい制度。廃止したからといって、離婚・家庭崩壊をすすめて入るわけではない……多分。
≪社会保険料控除≫
①社会保険・年金など、名称の異なる特別な目的税をたくさん納めた人に対して、これ以上所得税まで多く徴収してはと、批判される危険を避けるための制度。
②所得税払うならば、社会保険・年金を払えば節税できるだろうと、国民に誤解させるための制度。
≪医療費控除≫
①医者・薬局・製薬会社を助けるための制度。医療行為をすれば税金が安くなると、医療を聖域化するのに役立つ(近年、崩れつつある)。
②新参者のドラッグストアは、政治力不足もあって、ドラッグストアでの購入薬品も対象になるとの認知度が少ない。
③国民一人当たりの医療費が年々増大し、社会保険財源不足の原因になっている。
≪生命保険料控除≫
①税制面で後押しして、人間の生命につけられぬ価格を、保険で決定させる制度。ただし、高い保険料=高い保険金であるが、それがその人の価値を表わすものか、学説は
分かれている。
②安くなる税金以上に、収入が入る保険会社を優遇させる制度。護送船団方式の名残。
≪地震保険料控除≫
①保険会社の地震保険商品を後押しする制度。高いものであるため、手を出しやすくさせる目的である。この類似として派生した制度に、エコポイントがある。
②地震大国という弱点を、見事に税制に生かした、発想の転換が見事な制度。弱点も考え方によっては、強みになることを、国が率先して、国民に痛みを分かち合う(わかりやすく言うと、痛みを一方的に押し付けること)ことで示している。
≪寡婦控除・寡夫控除・障害者控除≫
①生活に苦しい弱者に配慮し、政策的に税金を安くしようとする制度。ただし、実際に生活が苦しい人は、納税額も少なく、恩恵が充分か不明である。
②国のありがたみを、国民に教える制度。古い言葉で、”お上(かみ)の施し”と言う。
時代劇では、感動のラストで、めでたしめでたしとなる。
≪政党寄付金控除≫
①税金でなく、政党に金を払うことを推奨する制度。そのことを率先して示すため、議員の多くは様々な特権を利用して、税金を安くしていることが多い。
②平安時代の”荘園制度”の現代版である。国益よりも自分の利益・財産が第一と示していることも、平安貴族と共通している。
③寄付なので、見返りはないことになっている、表向きは。
④裏金は控除対象にならない。その代償として、個人的に様々な恩恵を受けることができる。ただし、警察・検察は許可していない。
≪住宅取得控除≫
①銀行で、住宅ローンを借入した人へのおまけ。
②住宅所得控除期間中に、一部でも借入返済すると、納税額は増えるが、それ以上に負担利息が減ることを隠す制度。
≪雑損控除≫
①災害・盗難・白蟻駆除があった場合、税金を少し安くすることで、お見舞金代わりにする制度。
②詐欺被害には、だまされた者にも責任があるからとの理由で、この控除制度は摘要されない。振り込め詐欺や、国家による詐欺行為も当然対象外である。