小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

緑の季節【第一部】

INDEX|35ページ/36ページ|

次のページ前のページ
 


散会の後、双方の両親と覚士は場所を移動し、閑談の席を設けた。
里実の両親は何度も覚士や覚士の両親に感謝の言葉を伝えた。
「先日、里実のものを見ていましたら、手紙が出てきまして、あの子が病気を知って辛い思いと もしもの時の後のことが書いてありました。泣いていたんでしょうね。
文字が滲んでいるところもあって、私も辛くて。私たちふたりで読んで燃やしてしまいました。ごめんなさい」
「こうして私たちが今日まで里実を変わらず思い出させていただいたのも覚士君の
おかげです。でも里実の願いを隠したまま甘えていてはと。
『新しい人生を歩み始めて下さい』
これが里実からの最後の言葉です。どうか受け取ってください。
もちろん覚士君が我が家へ訪ねて来てくれることは構いませんよ」

作品名:緑の季節【第一部】 作家名:甜茶