小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

桜の頃

INDEX|10ページ/19ページ|

次のページ前のページ
 

     −7−

家に戻った和実は、母と少し話した。
にこやかに頷きながら 話を聞いてくれる母に和実は安らいだ気持ちになれた。
母は、嬉しそうに「いい方ね。良かったね。」それ以上に言葉はなかった。
そのあと、出かけていたらしい兄の貴也が帰ってきた。
「あれ?和実。もう帰ってきたの?」
貴也は、和実の報告にあれこれ口を挟みながらも妹の楽しそうな様子に安堵した。

和実は、自室へ行くと、メアドのメモを見ながら携帯電話へと入力をした。
「ミミズのような」の表現がぴったりな文字に なんだか嬉しさも増した。
(あってるのかな?)
和実はメールのメニューを開くと 文字を打った。
<今日は楽しかったです。届きましたか?>[送信]
絵文字も顔文字もないメールを送ったことに少し後悔した。
(はあ・・送っちゃった)
溜息ひとつ つく間もなく携帯電話の着信メロディが鳴った。
<届きましたよ♪疲れなかったですか(^_^)また会いましょうね(^_^)/>
(何。はあ・・)
和実はベッドに倒れた。

作品名:桜の頃 作家名:甜茶