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CROSS 第15話 『せめぎあい』

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「それでは、『第91回公聴会』を始めます。まず最初に、宣誓を
 行なうので、そこのお二人は起立を願います」
紫が気を取り直してそう言うと、レミリアはやれやれと起立したが、
少佐は起立しなかった……。まるで、学校の卒業式などによくいる
「『君が代は』を愉快に思っていない人」のようだった……。この
宣誓は、八百万の神々に対してやるもので、宗教を軽視している少
佐は、どうでもいいと思っていた……。

 しかし、紫と代表者は、どうでもいいと思ってはいなかったよう
で、
「起立しなさい!」
「あなたは宣誓もできないの?」
とか、ヒステリックに言い出した……。射命丸は、まるで「おもし
ろいこと」が始まったという感じで、楽しそうに写真撮影やメモ取
りをしていた……。
「なぜ宣誓しなくちゃいけないんだ?」
少佐はそう言い返してやった。少佐は、このやり取りで時間を稼い
でやろうと考えたが、そんなことはすぐに見破られ、少佐の後ろに
いた妖夢に、少佐は無理やり起立させられた……。
 そして、宣誓が始まり、少佐は棒読みで「嘘はつきません」と言
った……。

 宣誓が終わると、少佐とレミリアに追及する担当の代表者が喋り
だした。その代表者は、少なくとも少佐たちCROSSのことを快
く思っていない博霊霊夢だった……。
 彼女は、少佐たちCROSSがやってきた非人道的行為(当然だ
が、少佐たちCROSS自身は、自分たちの行為を非人道的だとは
思っていない……)について非難した。
「それでは、質疑応答に入ります」
紫がそう言うと、霊夢は少佐とレミリアがいる机の前に移動した。
「山口少佐に質問。あんたたちはなぜ、異次元間弾道ミサイルで、
 『1994号世界』を攻撃したの?」
机の前に立った霊夢は、少佐にそう質問した。
 少佐はレミリアをチラリと見た後、霊夢との質疑応答に入った…
…。いつのまにか、射命丸が少佐のすぐ近くにまで移動していた…
…。

「あの世界は、他の世界に悪影響を及ぼす可能性が高かったので、
 攻撃した」
「どんな悪影響?」
「自由が脅かされる悪影響。あの世界は反自由主義な世界だった」
「他に方法は無かったの?」
「……最初は話し合いを行なったが、ダメだったので、我々は攻撃
 がそれが最善の策だという結論に至った」
「その「我々」の中に、レミリアは含まれてる?」
「……含まれてない」
「攻撃に使用された異次元間弾道ミサイルは、紅魔館の紹介で手に
 入れたものでしょ?」
「……確かに、攻撃に使用したのは紅魔館の紹介で手に入れたもの
 だが、それは偶然だ」
「……偶然ねぇ。それじゃあ、」